水産支所研修会(2000年8月) 


淡水研タンスイ活動カツドウ一環イッカンとして、埼玉県サイタマケン加須市カゾシにあるケン農林ノウリン総合ソウゴウセンター水産支所において、魚の生態トウについての研修会ケンシュウカイオコなわれました。水産支所の方のハナシによると、相手の生息するフィールドが広いために一概に『こうだ』と断定ダンテイできるものではなく、『ああも考えられる』、『こうも考えられる』ということでしたが、さまざまな貴重なお話を聞くことが出来ました。みなさんのフィールドにそぐわない事もあるかと思いますが、そこはご了承下さい。何かヒントが得られれば幸いです。オモな質問事項と回答はつぎのとおりです

質  問  事  項 回           答
鯉の生息できる塩分濃度 血液中の塩分濃度以下、おおよそ1%が限度
鯉の好む水深 エサが摂れる水深、日光の届く範囲 水質により異なる。
好む色、嫌いな色 基本的に赤を嫌うが、水底でどう見えるか。地上の赤が水底で赤とは限らない。水が澄んでいれば視力は良い。
鱗の再生 1〜2ヶ月で再生される。
針をつけたままの魚の行方 自然に外れる(異物を外に出す機能を持っている)。
魚の群れ・個体数 魚種によって異なる。弱い(小さい)ものほど群れ、強い(大きい)ものほど群れを作らない。ただし産卵時は群れる。
季節や加齢による食性の変化 生息場所によって異なる。利根川の漁師は水温が20℃以上のときは『さなぎ』などの脂っこいものを、春、秋は大麦を煮たものを与えていた。
魚の活性が高まる気象条件 水中の酸素濃度による。気圧、気温が関係してくる。低気圧が接近し蒸し暑い時など酸素が溶けにくく活性が低くなる。向かい風が良い理由はここにあるが低気圧からの風か高気圧からの風かで違ってくる。
野鯉と養殖鯉の区別は付くのか 学問的には区別は無いが、区別はつきます。野鯉と呼べるのは砲弾型。しかし生息数は非常に少ない。
五大魚の寿命 環境によるが自然界では10〜15年であろう。飼育されてるものは人間と同じくらい生きるがこれは生かされているのだとのこと。水温が低いほど長生きする。
夜行性について(大物ほど夜釣れるので) 夜間は警戒心が薄れる為、またそこのポイントが昼間エサを摂るポイントでないため。
寿命がきた時の行動 特に無し
学習能力(一度釣られたエサなど) エサなどは覚えていない、音に関しては覚えている。
行動範囲・決まった回遊ルート 特になし、しいて言えば産卵時くらい



最後に支所長さんが面白い事を言ってました。『どこそこで釣れたからと聞いて行ったって釣れっこ無い』『釣れる事もあるだろうが、その時の気象条件が違えばポイントも変わってしまう』と・・・・・やはりポイントは情報も必要ですが、それだけに頼らず自分なりに分析しなくては納得した釣りが出来ないでしょう。

戻る